ある衆議院議員のお話を聞く機会がありました。「道州制」がテーマでした。日本の将来を考えた時、正に道州制により国家構造を変え、国民意識も変えることは、「日本」の総じての魅力と地力を高めてくれるものと考えていたので、「道州制」そのものには大変興味を感じていました。
 ただ、講師の考えの中で「道州制の最も大切な意義は、日本としての経済競争力を高めることである」という、正に道州制の前提となる考え方にはちょっと違和感を感じました。いわゆる、何が何でも経済成長という右肩上がり信仰がもたらした今の日本のあり様をどう考えるのかという視点からすれば、単なる経済の問題としてのみ「道州制」を考えるのではなく、生活の価値観をどう再生していくのかという視点も不可欠と思うのです。国段階は勿論、これからは地方の中からこそ「地方返権」の延長としての「道州制」議論を深めていきたいものです。
 最後に、講演終了後、名刺交換をさせていただいたのですが、私の名前を見ることもなく、私の手渡した名刺はポケットへと入っていきました。道州制の基本はお互いを認め合うことであると思っていた私にとっては、少し残念な思いがしました。道州制と一枚の名刺、一見まったく関係ないようでもありますが、私はこの両者の関係を大切にしながら、一歩一歩、道州制議論を進めていきたいと思います。

宮城県議会議員 中島源陽(もとはる)
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