あるところで、兼業農家の若手より「俺はさ、勤めているから、暮らしていく分の給料はもらっている。田んぼは、計算をすれば絶対に合わないけど、家のおじいさんには負けたくはない。荒らして、文句を言われるようなことにはしたくないけど、どうしたらいいんだか?」という切実な言葉を頂きました。
 平成19年から始まる「経営所得安定対策」を考えると、小さい農家は集落営農か、現状を維持するのか、やめるしかないという瀬戸際に立たされているところでありますが、現実の農業では多くが規模の小さい農家であります。多様な農家があってこそ農村も農業も守られていく、というのが私の基本的な考え方でありますが、経営所得安定対策は多様な農家というよりは、集団であれ個人であれ規模の大きい形を目指しています。
 規模の概念だけではなく、個性的な農業という概念の基に、多様な農家が農業を継続できる仕組みを創っていきたいと思います。

宮城県議会議員 中島源陽